不眠の症状で心療内科を受診したAさんは「マイスリー」を処方されました。
最初のうちは薬を服用すると寝付きが良くなり効果を実感します。
しかし、飲み続けているうちに耐性が出来てしまい、
効果が持続せず途中覚醒が起こり始めます。
これは心療内科で処方される睡眠薬の種類の一部です。
Aさんが処方されたマイスリー(ゾルピデム)などの
効果は3時間です。
そのため、眠っている途中で薬の効果が切れて、
途中で目が覚める「中途覚醒」が生じてしまうのです。
「処方された通りに薬を飲んでいるのに、
途中で目が覚めてしまうんです。」
主治医に相談すると、
効果が6時間持続する薬へ変更してもらうことになりました。
これは睡眠薬を服用している人の典型的なパターンです。
効果が6時間という長時間型の睡眠薬は
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬しか今のところ存在しません。
しかしこの薬が厄介で、長期服用で副作用が生じる可能性があります。
記憶障害、筋弛緩作用による機能低下、大量服用などが挙げられます。
睡眠改善の目的で処方された睡眠薬が
いつの間にか依存を引き起こし、
睡眠は改善されないまま
記憶障害という新たな問題を生むのです。
負のスパイラルです。