家で出来るストレスケア5選(精神科医監修)

いつもブレスコーポレーションのYouTubeチャンネルをご視聴いただきありがとうございます。視聴者さまからリクエストがあった「自宅でできるストレスケア」の動画を公開しましたので、そのご紹介をさせていただきます。

【脳科学】手遅れになる前のストレスケア5選

ストレスに対する脳と体の反応

ストレスケアの方法をご紹介する前に、大きなストレスがかかったときの脳と体の反応について考えてみましょう。

ストレスは生きていく上である程度必要ですが、限度を超えたストレスは脳と体に悪影響を及ぼします。刺激に対して脳の扁桃体が「不快」と判断すると、体は緊張状態に入ります。手を固く握りしめる、筋肉が緊張する、動悸が激しくなる、冷や汗が出るなどの変化が体に起こります。それと同時に「恐怖」と「不安」また「怒り」といった情動がわき起こります。このようなマイナスの感情は扁桃体が司っています。

扁桃体と前頭前野
脳の扁桃体と前頭前野は、いわゆるシーソーバランスを取りながら思考を作っています。「緊張」と真逆の状態が弛緩つまり「リラックス」です。扁桃体と前頭前野の関係は、「緊張」と「リラックス」を表しています。このことを頭においてプログラムを実践していきましょう。

メンタルケア5原則

 

ストレスケア ①脳波
②自律神経
③脳内神経伝達物質
④ストレス発散
⑤ストレッチ・マッサージ

体全体をイメージして、メンタルケアのポイントを説明していきます。ここを抑えればメンタルケア、つまりストレスケアにつながるというものが5つあります。「メンタルケア5原則」です。身体の上の方から
①脳波 ②自律神経 ③脳内神経伝達物質 ④ストレス発散 ⑤ストレッチ・マッサージ
となります。頭の部分は①脳波、②自律神経は全身に分布していますが、この図では胸のあたりに表示しておきます。お腹の部分に③脳内神経伝達物質。「お腹と脳」と聞くと不思議に思われるかもしれませんが、後ほど詳しく説明します。④ストレス発散⑤ストレッチ・マッサージは足のふくらはぎに表示しました。

①脳波

バイオフィードバックトレーニング

脳波は脳内で情報伝達が行われる際に発生する電気信号です。脳波は周波数によって、波長が長いものからデルタ波、シータ波、アルファ波、ベータ波に分けられます。デルタ波は深い睡眠、シータ波はまどろみ、アルファ波はリラックス、ベータ波は緊張している時に現れます。心をリラックス状態に持っていくには、自力でアルファ波を出せるようにできればいいわけです。

ではどのようにアルファ波を出せるようになるのか、その方法が瞑想です。しかしただ瞑想するだけでは、うまくアルファ波を出せているかがわかりません。そこで、アプリで脳波を確認しながら瞑想できる「バイオフィードバックトレーニング」をおすすめします。

muse
我々の施設では脳波を計測するmuse(ミューズ)というツールを使います。脳波デバイスを頭に装着すると脳波が計測され、その脳波をアプリで確認することができます。瞑想を身に付けたい時にこのmuseがあると便利です。前頭前野に意識を集中することで、アルファ波が計測されるようになります。アプリはスマホでダウンロード可能で、脳波を計測するデバイスはインターネットで購入することができます。

自己暗示で潜在意識のクリーニング

アルファ波を体得できるようになったら、次は潜在意識のクリーニングです。思考には表面に出ている意識の部分と、幼少期から作り上げてきた潜在意識の部分があります。タンクで表すと2が意識で、8が潜在意識という割合です。ストレス感じやすい人は潜在意識の部分にネガティブが多いです。ネガティブな考えがぐるぐる反芻してどんどん落ち込んでいく。悪く悪く考えてしまう癖です。これをクリーニングする必要があります。

subconscious-mind
一日の中で潜在意識の扉が開くタイミングがあります。アルファ波からシータ波に、シータ波からアルファ波に変わる時です。それは夜寝る前と朝起きる時です。朝起きた時、心がオープンな時間に「今日もいいことがありそうだ」と自己暗示をかけます。そして寝る前「今日もいいことがたくさんあった」と暗示をかけます

悪いことを探すのではなくて、幸せ探しをするようにいいことだけを探しましょう。いいことがあったと思い出して、心の扉が開いた時に、いいことばかりを思考のタンクに入れていくので、潜在意識のクリーニングができてきます。この入れ替えを1ヶ月、2ヶ月、半年、1年とやっていくと、全く思考が変わってきます。

②自律神経

深呼吸で副交換神経を優位に

空を見て深呼吸をします。緊張状態がずっと続くと視野が狭くなってきます。ストレスを感じやすい人はうつむいている人が多いですから、思考の幅が狭くなってきて悪いことばかり反芻して考えてしまいます。視野をもっと広げようというときは、空を見る。鼻で吸って口で息を長く吐く、いわゆる腹式呼吸です。これをすると副交換神経にスイッチが入ります。緊張している時に優位な交感神経が、副交感神経に切り替わり脳をリラックスに導きます。そういえばヨガとか座禅とかも呼吸から始まりますね。

深呼吸

ゆっくり湯船に浸かる入浴

あとはお風呂です。しっかり湯船につかって後頭部まで温めます。お風呂に入ることでも副交換神経を優位にすることができます。

③脳内神経伝達物質

腸を温めてマッサージ

神経伝達物質は、神経細胞間で情報のやり取りをするときにシナプスの間を行き来している化学物質です。神経伝達物質には約20種類ほどありますが、中でも精神の安定に大きな影響がある脳内神経伝達物質がセロトニンです。セロトニンは「リラックスホルモン」と言われています。セロトニンの大部分は腸で作られています。頭の働きを助ける物質が腸で作られているわけです。より多く作るためには腸内環境を整えることが重要になってきます。

hottowel
腸を緊張状態からリラックス状態に変えるには、温めてマッサージするのが効果的です。僕が実践しているのは、濡れたタオルをビニール袋に入れて、電子レンジで1分30秒ほど温めます。それをやけどしないように写真のようなタオルで巻いて、お腹の上に乗せて温めます。次に「の」の字を書くようにお腹をマッサージします。

このように腸の緊張をほぐすことで多くのセロトニンが出ます。すなわち精神を安定させることができます。ストレスでうつになる方はセロトニンが不足していると言われますので、腸内環境を良くしていくということが大事です。

栄養バランスの良い食事

また、セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。トリプトファンを含んだ食物を適切に摂取することで、セロトニンが作られやすくなります。トリプトファンは、魚、肉、乳製品、大豆製品のほか、ほうれん草やバナナなどにも含まれています。いろんな食材が該当しますね。ですから、偏りのない栄養バランスが優れた食事をとることが、セロトニンを作りやすくするポイントです。

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僕は特に朝食に気をつかっています。まずは納豆、発酵食品ですね。バナナ、レタス、小松菜、プチトマト、これにヤクルト1000や無脂肪牛乳、プロテインも加えてミキサーにかけます。身体に良さそうなものばかりで、美味しいですよ。これを飲んでいるとずっとお通じがいいです。

④ストレス発散

週2回20分の有酸素運動

ストレス発散には有酸素運動です。歩きましょう。うちの施設でも運動を重視しています。有酸素運動を週に2回、1回20分やると不安がどんどん減ってきます。これは研究結果で学術的に証明されていることです。有酸素運動を続けることで、扁桃体が変化し精神状態の改善が見られます。

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ここで前頭葉を活性化させる方法を5つ上げさせていただきました。1.我慢する 2.運動する 3.音読する 4.普段しないことにチャレンジする 5.コミュニケーションをとる です。前頭前野を活性させれば、リラックスして自分のポテンシャルを上げることができます。僕の場合、この5つのうち運動と音読を一緒にやってます。ジムでフィットネスバイクをこぎながら本を読みます。周りを気にせずできるから、リラックスできていいですよ。

⑤ストレッチ・マッサージ

毎日ストレッチ、時々マッサージ

マッサージで緊張をほぐすことで、リラックスすることができます。マッサージ器を使えば自分で手軽にマッサージできます。僕はお風呂から上がった後に、肩、首の付け根から頭の付け根までマッサージ器を押し当ててほぐします。毎日必ずしなければならないって考えるとしんどくなるので、気が向いた時にちょっとほぐすとか、イライラしてきた時にほぐすようにしています。

ストレッチに関してはほぼ毎日ですね。体を柔軟にするというのは、心も柔軟にすることにつながります

「自宅でできるストレスケア」まとめ

はい、おさらいしますね。瞑想で脳波をアルファ波にする。心の扉が開く時に自己暗示をかける。空を見て深呼吸して副交感神経を優位にする。お風呂に入る。腸のマッサージと栄養バランスがいい食事で、セロトニンを出やすくする。1週間に2回、1回20分歩く。気が向いた時にマッサージをする、毎日ストレッチをする。

stresscareathome
普段の生活で、例えばお風呂とか布団の上とかで少し工夫したらできるようなことが多いように思われますね。自宅でできるストレスケアはこの5つ。これをクリアすれば前頭前野思考に、リラックス思考に変わります。「緊張」から「リラックス」にシフトするということを心がけてください。

中川健司 著者
中川健司
ブレスコーポレーション株式会社 代表取締役
一般社団法人どんぐりの会 代表理事
宅地建物取引士
依存症・神経症・うつを克服し社会福祉に貢献したい思いから社団法人どんぐりの会を立ち上げる。生きづらさの根本的解決のためのサポート実現を目指し、医療と連携したリハビリ施設ブレスコーポレーションを起業。最新機器や脳科学を取り入れながら発達障害の「特性緩和」、うつや双極性障害、神経症、依存症などの「根本的改善」をサポートする。

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